日銀は、今日・明日で開く金融政策決定会合で、マイナス金利政策を解除するかを議論する。マイナス金利政策を解除すれば、2007年以来17年ぶりの利上げとなる。日銀の政策変更を巡っては、過去に政府と日銀の間の不和を招いたことがあった。2000年8月のゼロ金利政策解除をめぐり、政府は民需中心の景気回復が実現するかの見極めがなお必要だとして、反対した。しかし、足元では両者に行き違いは表面化していないという。背景には、過度な物価上昇率や、一因となっている円安などに、経済界から批判が出ていることがある。アメリカやヨーロッパの中央銀行が利上げを進めた一方、日銀が大規模緩和を続けた結果、為替は円安傾向で推移し続けてきた。経済界からは、円安を放置したままま日銀や政府が「賃上げ頼みに走っている」との見え方もされている。
(日経電子版)
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