今年1月の新NISAスタートを機に、投資を始める個人の裾野が広がっている。日本証券業協会によると、証券会社10社で1月~3月の口座開設数は170万件と、1年前に比べ3.2倍に膨らんでいる。日本経済新聞が独自の調査では、3月末時点のシェア首位は楽天証券だった。一方投資枠は広がったものの活用は限定的ですでにNISA口座を持っているおよそ1200人に今年の年間投資計画を聞いたところ新NISAで可能になった年間120万円超を投じる人は16%程度にとどまった。NISAを使った投資額が増えても、証券会社の収益押し上げ効果は限られ、新NISAで投資の入り口に立った個人をいかに他の金融サービスに誘導できるか、各社の戦略が問われる局面に入っている。(日経電子版)