お米の価格高騰に関してきょう江藤拓農林水産大臣が米の流通が動き出したとの見方を示した。米の流通に関してはこれまで米を扱ってこなかった産廃業者など異業種が投機目的で買い付けに来たり、米を入手した一部の業者が売り渋りをすることで奪い合いが起きていると指摘されていた。そこで、政府は先週金曜日に備蓄米21万トンを放出すると発表した。まずはそのうちの15万トン分を3月半ばから業者に引き渡しをすることで3月末から4月には店頭に並ぶ見通しとなっている。米の生産や流通に詳しい宇都宮大学の小川真如助教にによると21万トンという備蓄米放出の量はサプライズで米の流通は動き出していると思う。ただし、業者の間の取引はまだ様子見でこれまで売り渋りをしてきた業者は持ち続けるリスクを感じているのではないかという。日本総合研究所の三輪泰史チーフスペシャリストは3月中旬から備蓄米が流れ始めると3月下旬くらいにはちょっとお米が安くなったかもと実感できるようになるかもしれない。ここからは急ピッチで価格が下がるという。農水省の最新のまとめでは今月上旬のスーパーでのお米の平均価格は5kg当たり3829円となっているが、三輪さんは5月ごろには5kg当たり3000円前後まで落ち着くと分析している。ただ一方、小川さんはスーパーでは一律に価格が安くなるとは限らない。値下がりの実感というのにはむらがあるというふうにみている。政府が放出する備蓄米は品種や産地がバラバラになることこれが予想され、あまりスーパーには並ばず、まずは外食などの業務用に回りやすいとみられている。