高千穂大学・内田稔氏によるきょうのドル円の予想レンジは158.60円~159.40円。緊張が緩和し有事のドル買いが剥落しているが、円も弱いためドル円が動きが出にくい。注目のポイントは「日銀利上げで円安は止まるか」。ユーロ円が史上最高値を更新するなど、依然として円安が続いている。貿易相手国全体に対象を広げた円相場を、国内外のインフレ格差を換算して指数化した実質実効為替レートで見ると、1995年4月のピークに比べ約65%も円安となり最安値を更新中。1995年4月以降の円安の内訳は、名目実効為替レートの円安と、日本のインフレ率が海外より低いことによる影響がほぼ半々。2022年3月以降に絞るとインフレ格差の影響は低下しており、国際収支面での円売り需要やマイナス圏に留まる短期の実質金利などによる名目為替レートの円安の影響が大きい。4月に日銀が利上げをした場合、円安を和らげることはできるが、円安に歯止めをかけることは難しいだろう。日本のインフレ再燃も警戒されており、多少の利上げでも実質金利はマイナス圏のまま。年内2回の利上げが市場では既定路線になっており、日本の利上げは織り込み済み。一方、海外中銀に対する見方は3月以降、大きく変化した。ECBやBOEについては利下げの織り込みが利上げに変化し、FRBについても利下げの期待感が大きく後退している。日銀が利上げをしても、市場での金利差は縮小しにくい状態。利上げを見送った場合は円安が加速することになる。日銀は円安による物価への波及を警戒しており、4月はかなり難しい判断になるだろう。内田氏は4月利上げの可能性も高いと予想。
