新NISAやiDeCoといった資産形成の方法が最近、話題になっている。こうした資産形成、金融についての教育は高校の授業でも必修化がされていて、リスクも含めて学ぼうという動きが出ている。ただ、これまで金融教育は金融庁や日銀などがそれぞれ進めていた。これを一本化しようと先月、官民一体の新組織が発足した。仙台育英学園沖縄高校では部活動の一つとして投資部が活動している。学校の開校に合わせて去年設けられた。特徴的なのが実際に行う株式の売買。学校が用意した100万円の資金をもとにどのような観点で企業に投資すべきか検討する。金融教育へのニーズが高いのは学校だけではない。相談者は大手電機メーカーの社員。ことしから資産運用のアドバイザーと無料で面談できる制度を福利厚生として設けた。すでに800人近い社員が利用したという。こうした中、先月発足したのが官民一体の新組織、金融経済教育推進機構。業界団体などがそれぞれ取り組んでいた金融教育について司令塔の役割を担う。日銀などが行った2年前の調査で金融教育を受けたという回答は7%と米国の20%とは大きな差があり、金融教育の推進が課題。新組織では今後、業界団体などの1年間の活動と比べて講師派遣の回数を2倍に出張授業などの参加者を2.5倍に増やす計画。