素掘りトンネルとは主に江戸時代から戦前にかけて重機を使わず人の手で掘られたトンネルのことで千葉県は全国でもトップクラスに多く100以上あると言われている。君津市にある素掘りトンネルは今から300年以上前に川の流れを変えるため掘られたトンネル。今はこのトンネルのある場所は清水渓流広場(濃溝の滝・亀岩の洞窟)になっていて夏になると水遊びをして涼を感じる人もいる。絶景スポットとしてもSNSで話題になっている。3月と9月の早朝にトンネルから差し込む光がハート形に見える。素掘りトンネルは房総半島各地に残っている。作られた目的は農業用水を通したり集落同士を結んだりなど様々。数多く作られたのは房総丘陵の砂泥互層という地質が掘りやすい一方で崩れにくかったからと言われている。その多くは地元の人たちの手で掘られたが予算も少なく完成した時に完成祝いもなかった。君津市にあるトンネルは分岐して横にもトンネルが作られていて、その先には湖と切り立った崖に小さな神社がある。あの土地から見えた湖はダム湖で神社は今も地区で大切にされている「日枝神社」。トンネルは集落からの道がダムで水没したために代わりに掘られたと考えられる。