おとといは史上最大の下げ幅、きのうは最大の上げ幅を記録した日経平均株価。きょうも乱高下した背景には日銀の動きがあった。おととい4000円以上値を下げ、きのうは反発して3000円以上上昇。その反動で、きょうは値下がりで始まった株価が再び急上昇した。潮目を変えた日銀内田副総裁の発言「金融資本市場が不安定な状況で利上げをすることはありません」。これで為替相場では2円ほど円安が進み、日経平均は上昇気流に。内田副総裁は更に会見でも「利上げについて慎重に考えるべき要素が生じたと言わざるを得ない」と述べた。結局、きのうよりも414円高い3万5089円で取引を終えた。この大きな値動きをどう捉えるのか。こうした中、金融庁では小学生の親子向けに行われたお金についての講座。大きく揺れている金融市場に親からは「(株価の)乱高下は怖いと思う」「(NISAに)流行りにのって手を出した、あまり見ないようにしている」と不安の声が聞かれた。新NISAで投資を始めたばかりで不安感を覚える人もいるが、先月就任した金融庁の井藤英樹長官は「相場というのは短期的な変動というのは常におきます。リスクを取れるお金で長い時間軸を持って資産形成に繋げて」と呼びかけた。市場関係者がしばらく続くとみる、この荒い動き。冷静な判断が一層重要と言えそう。