午後3時半から開かれた植田総裁の会見。追加の利上げを見送った理由について「今後の賃金の動向についてもう少し情報が必要。米国をはじめとする海外経済の先行きは引き続き不透明。米国の次期政権の経済政策をめぐる不確実性も大きい状況が続いていると判断」と述べた。この発言を受けて円相場は155円10銭前後から約70銭円安に振れた。次の利上げの判断について植田総裁は「不正確な言い方だがもうワンノッチ(1段階)ほしい。ワンノッチの中に賃金上昇の持続性も入ってくる。来年の春闘のモメンタム(勢い)をみたい」と語った。これを受けて中村研究員は「利上げに対し後ろ向きと捉えられるような発言が多かった印象が強い」と語った。日銀が追加の利上げを見送ったことを受けて円相場は大きく動いた。日銀の決定が公表された直後、日米の金利差が縮まりにくいという観測から、1ドル=155円台まで値下がり。さらに午後、植田総裁の会見での発言を受けて、日銀が来月の会合でも利上げを見送るのではないかという見方が出るなどして、円売りの動きが急速に進んだ。午後6時前には一時1ドル=157円台に。1日で実に3円近い値下がりとなった。今後の政策判断のタイミングについて植田総裁は「ワンノッチ(1段階)見通しの角度をあげるのに十分かどうか現時点では何とも言えない。最終的には集中して分析し、判断していくことになるかと思う」と語った。