最上重夫さん(76)は31回の藤沢場所全てで勧進元をつとめてきたいわば“ミスター勧進元”。最上さんと大相撲の縁はひょんなことから始まった。大学生のころ知り合いの紹介で春日野部屋の稽古を見に行ったとき、こどもがいなかった春日野親方にかわいがってもらったそう。この春日野親方は第44代横綱・栃錦。初代 若乃花との対戦は日本中を熱狂させ、「栃若時代」と呼ばれた。大学卒業後、最上さんは地元・藤沢で建設会社を起こしたが親方の誠実な人柄にひかれ、親交を続けてきた。そして39歳のとき、春日野親方の講演会の帰り道のことだった。春日野親方に「きみ 藤沢で相撲をやりなさい わたしが保証人になるから」と言われたそう。最上さんは巡業の開催を依頼されたものの、半信半疑だった。ところが翌日には親方が相撲協会の担当者に話を通してしまった。覚悟を決め、藤沢場所の開催に向け奔走。しかし開催まであと3か月にせまったとき、春日野親方が亡くなってしまった。悲しみのなか開催にこぎつけた第1回の藤沢場所は満員御礼、大盛況のうちに幕を閉じた。回を重ね、今では地元の春の風物詩に成長した藤沢場所。最上さんにとっては亡くなった親方に思いを馳せる大切な1日だ。最上さんは「親方が常に見守ってくださっているという思いはある。ぼくが今やっていることを春日野親方が知ったならば『相撲を普及させているな』と喜んでくださると思う。」などと話した。
住所: 東京都墨田区両国1-7-11
URL: http://www.kasuganobeya.com/
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