価格高騰を食い止めるため小泉新農水大臣が打ち出したのは、随意契約という備蓄米の新たなルール。小泉大臣は「店頭で2000円、提供できる形で売り渡しする予定」と発言。最も高い価格を提示した業者と契約する競争入札を中止し、政府が業者と直接契約することでコストを減らし、コメの販売価格を下げる狙いがある。ギフライス・恩田善弘社長は「コメで随意契約は初めて」などとコメントした。小泉大臣はきのう、札幌市を訪問し、コメ生産者らと面会した。コメの生産者は「農家としては出していただいてコメの価格が安定してくれればいい」と述べた。講演会に出席した小泉大臣は、備蓄米の放出方法と同様、形式にこだわらない姿勢を見せた。コメの価格を巡っては与野党から様々な意見が挙がる。農水族としられる森山幹事長は「再生産ができる価格でコメが売買されることが大事」、立憲民主党・野田代表は「生産者をどうするかという視点を忘れてはいけない」などと述べた。備蓄米の店頭価格を下げ、流通するコメ全体の価格を引き下げたい石破政権は国会でも総理自ら「コメは3000円台でなければならない」などと決意を述べた。国民民主党・玉木代表は「3000円台に下がらなければ総理として責任取りますか」と指摘、石破総理は「責任を取っていかねばならない」と述べた。時事通信の直近の世論調査では、内閣支持率が20.9%と、2カ月連続で政権発足以降の最低を更新。政治ジャーナリスト・青山和弘氏は「劇薬を使ってでも起死回生の一発で小泉氏に決めた」などとコメントした。随意契約では備蓄米のインターネット販売を模索するなど新しい方針を打ち出す小泉氏。ただ発信力の高い小泉氏だからこそリスクもあると指摘する。仮に備蓄米2000円が実現したとしても通常の銘柄米の価格は高止まりするのではないかとコメの流通に詳しい専門家は指摘する。