先週土曜に防衛省が尖閣諸島沖の領海に中国海警局の船が4隻侵入、うち1隻からヘリコプターが飛んで日本の領空を侵犯したと発表した。これを受け日本政府は正式に中国に抗議したが中国から「日本の民間航空機が先に中国の領空に侵入した」と逆抗議された。先週はパンダ貸与で前向きな姿勢をみせ友好ムードだった。軍事政策に詳しい小原凡司さんはこれまでの中国の政策は突然熱湯に入れるのではなくゆっくり加熱することで危険を察知されれずいつの間にか沸騰させる「ゆでガエル戦術」だったとし、今までフィリピンなど南シナ海に対し行いいつの間にか実効支配している、領有権を争っていたサンディー礁の砂州を掌握したと中国国営メディアが報じている。1895年明治政府によって尖閣諸島は沖縄県に編入、以降沖縄県の民間人に無償貸与され最盛期には248人の住民が暮らしていた。1971年に中国が尖閣諸島の領有権を主張、2年前に東シナ海で石油埋蔵の可能性が指摘された直後の主張だった。2012年から日本政府の尖閣諸島国有化があり領海侵入が急増、これが「ゆでガエル戦術」だと言うこと。領空侵犯では過去3度に渡り行われたが今回は教皇な発言を行って対応が変化したという。背景としてトランプ大統領が就任以降大国がルール決定する「新しい秩序」を打ち出しているので中国も強硬姿勢に態度を変えつつあるのではと小原さんは分析した。パンダの友好ムードはトランプ関税を気に日本を振り向かせるカードの1枚、領空侵犯は尖閣諸島を実効支配するためのものということ。