東京メトロは、今後の成長戦略をどう考えているのか。東京メトロ・山村明義社長は「コロナ禍を経験した経営者として、鉄道事業以外の柱を持っておくべきと痛感している。非鉄道の事業を強化していく。上場を契機として強化していくことが必要」と語った。経済部・米田亘が解説「時価総額が1兆円を超えたきょうの取り引きは、投資家からの期待の大きさを示した。ただ本当の期待に応えられるかはこれから。大都市に路線が集中し、その収益性の高さが東京メトロの強みとなっている。その結果、収益の大半を鉄道事業が占めるという今の会社の姿は、いわば1本足打法で将来の成長性が見えにくいという課題も示している。山村社長は、記者会見できょうの上場を新たなステージだと述べた。「安定」から「成長」へ。鉄道以外の事業をどのように成長させるかが試されている」。