体操男子個人総合決勝に、五輪初出場の岡慎之助が登場した。安定感のある演技を見せ、2種目終了時点でトップに立ち、団体に続き、個人総合でも金メダルを獲得した。個人総合では、日本人選手が4大会連続で金メダルを獲得している。岡は、現在20歳で、4歳のときに体操を始めた。小学校2年生から7年間所属したおかやまジュニア体操スクールの三宅代表によると、岡は、週6日、1日5~7時間練習していたという。姿勢や歩き方などの基本の習得に、3~4年をかけたという。ジュニア時代は、大会などで失敗するタイプで、「チーン」という効果音からチンというニックネームで呼ばれていたという。基本を叩き込んで、ミスが少なくなったという。岡は、2年前の全日本選手権で、跳馬の着地に失敗し、右ひざの前十字じん帯断裂という大ケガを負った。下半身は動かせないため、上半身を徹底的に鍛えた。その結果、つり輪の得点が1点近くアップした。忽滑谷は、日本選手は、つり輪が苦手とされる人が多く、その中で1点近くを伸ばしたことで、国内での熾烈な争いに勝って五輪出場につなげていったなどと話した。今回、岡は、銀メダルの中国・張博恒とは、0.233点差だった。ミスがなく、質や完成度が高かったことが大きいという。中国メディアは、岡を「日本のダークホース」などと伝えている。岡は、日本時間5日、種目別の平行棒と鉄棒の決勝に出場する。