東京、大阪などの三大都市圏ではオフィス回帰などによる中心部の人気回復で、住宅地の上昇率が拡大しているという。マンション価格の上昇は今後も続くのか。オラガ総研・牧野知弘代表取締役は「新築マンションのマーケットはもう上がらざるを得ないというのが率直なところ。原因は土地(の地価)が上がっていること。建築費の上昇は止まらない」、不動産経済研究所・上席主任研究員・松田忠司さんは「需要は依然として非常に底堅い状況が続いている。また一段と価格が押し上げられる可能性は十分ある」。また、高い新築は買えないという人が購入を検討している中古マンションも90年代後半以降に建てられた比較的新しい物件を中心に、値上がりは続くとの見立て。ただ、変化の兆しもある。松田さんは、地方の新築マンションは、購入希望者がもはや価格についていけず、今後値下がりに向かう可能性があると指摘する。牧野さんは、それ以上の価格まで値上がりした超高級物件には最近、異変が起きていると指摘する。「中国の富裕層あるいは投資家の中で日本のマンション投資が失敗だったという声が聞こえてきている。中国を含めた外資の投資マネーが遊びすぎたとして、引く可能性も懸念している」などとした。