今月8日、東京都は都内でスギ花粉が飛び始めたと発表。去年に比べ1か月余り早く、統計を取り始めて以来最も早くなった。東京都あきる野市。全国でスギ花粉の飛散状況を20年余り調査しているNPO法人・花粉情報協会・村山貢司さん。村山さんによると、通常、杉は11月末までにつぼみが完成し休眠期間に。その期間の気温が低ければ低いほど早く開花準備を始める。そして、休眠期間後の気温が高いほど雄花は早く開花するという。この冬は12月に冬らしい寒さが続き、1月は3月並みの暖かさとなったことから花粉の飛散が早まったという。日用雑貨を扱う店では花粉対策のコーナーを例年よりも2週間ほど早く開設。鼻に差し込んで直接装着するもの、花粉を防ぐミストなどおよそ40点のグッズを販売。影響は医療の現場にも。東京・品川区にある花粉症やアレルギーを専門とするクリニック。例年、患者が訪れるのは2月中旬ごろから。しかし、ここ1〜2年は敏感な人だと12月ごろから治療に来ているという。医師の松脇由典さんは、花粉の飛散が早くなると患者は気付くのが遅れ、治療を受けるのが遅くなってしまうという。