きょう最初の台所の持ち主の須藤麻由さんは、生まれ育った埼玉県北部の家に中学生の娘と親子2人で暮らしている。麻由さんは、大好きな料理で生計を立てるため日々奮闘中。注文を受けてお菓子や料理を作るなどしている。料理を教えてくれたのは母親で、母もシングルマザーで1歳の時に離婚している。小学3年生とき母が初めて買ってくれたお菓子作りの本は、麻由さんの宝物。麻由さんは地元の鉄板焼のお店で働いている。高校を出て調理師免許を取ってから働き始めたお店だが、その時は1年でやめた。地元を飛び出し、沖縄で農業をしながら自給自足する団体に入る。同じ団体の男性と結婚し、夫婦でバックパッカーをして世界をめぐって珍しい料理に出会う。29歳で離婚し、3歳の娘を連れて母と同じシングルマザーになっていた。7年、料理教室を開くなどのなかで、カラフルな料理を自分の持ち味にしていった。36歳の時に実家に戻り支えてくれた母に恩返しをするつもりだったが、4か月後に母に膵臓がんが見つかる。残ったのは、母が料理の楽しさを教えてくれた台所。今夜は娘のために野菜たっぷりのタコライスを作る。カラフルな食材の色でテンションを上げていく。夕食は作り終わっているのに、また台所で料理を始める。お酒が回るといつもこんな感じだという。