ミラノコルティナ五輪開幕まで1年。2つの開催都市の直線距離は、東京福島間に匹敵するおよそ250キロ。冬のオリンピックとしては、これまでで最も広大なエリアにある、4つの会場群に分かれて、8競技116種目が実施される予定。異例の広域開催の背景には、巨額の開催費用を理由に立候補を断念する都市が相次いだことなどがある。このため、IOCは、コストを抑えるため、既存や仮設の施設の活用を推奨。開催都市以外の都市などでの競技の実施を認めるといった改革を進めた。こうした結果、今大会の12の競技会場のうち、新設はアイスホッケー会場1つだけ。多くの会場はふだんから国際大会で使われているものになる。一方、JOCは、選手を支援するスタッフの配置に苦慮。また選手たちの一体感が薄れることへの懸念もあるとしている。組織委員会側も、複雑で難しい組織運営に最後まで苦しむと思うと課題を認めたうえで「分散型のモデルは他の多くの組織委員会の手本になる可能性がある」とコメント。