きのう日銀が利上げを決めたが、私たちの暮らしにとってプラスの面では預金金利上昇が期待される。一方で住宅ローンの金利がさらに引き上げられる動きもありそう。さいたま市にある住宅メーカーのショールームでは、訪れた人から「住宅ローンへの影響が気になる」という声が聞かれた。住宅メーカーによると購入を検討する人たちは負担が増えることにつながる金利の上昇に敏感で、最近は全体的に駆け足で契約する傾向にあるという。日銀はきのう政策金利を1.25%程度に引き上げることを決めた。利上げのペースを早めた形で、31年ぶりの高水準となる。日銀の利上げのプラス面の影響は預金金利の上昇で、大規模な金融緩和策が続いていた当時の0.001%から大幅に上昇し、一定の条件をつけた優遇金利では1%を超える銀行もある。今回の利上げで定期預金を含め、金利を一段と引き上げる動きが広がる可能性がある。国債の利子収入も増える可能性がある。みずほ総合研究所が行った試算によると、今回の利上げで2人以上の世帯ではこうしたプラス面と住宅ローンの利払いが増えるマイナス面との差し引きで、全体では一世帯あたりの平均で年間6,000円程度のプラスの効果があるとしている。みずほ総合研究所チーフ日本経済エコノミストの服部直樹氏は「家計全体では約2,500兆円程度の金融資産を持っている。一方で負債金額は400兆円と運用しているお金の方が断然多く、家計は金利上昇によってメリットを受ける側にある」などと語った。年齢別に見た家計への影響の試算をみると、住宅ローンの利用が多い29歳以下の世帯では利払いが増えてマイナス2万2,000円程度、30代の世帯ではマイナス2万3,000円程度などとなっている。一方で50代の世帯では2,000円程度のプラスで、60代の世帯では保有する預貯金など金融資産の利子が増えることで2万円程度のプラスとなるなど、年齢によって影響は異なると専門家は見ている(みずほ綜合研究所の試算)。専門家は「金利の上昇は避けられない情勢だ」としたうえで、今後上昇を見越した対応が必要になると指摘している。
