男性一人当たりの基礎化粧品購入額を紹介。7年間で若い世代だけでなく中高年でも金額が伸びている。都内に住む高野一朗はコロナ禍でマスク生活を続けている時期に歯の矯正を始めたのをきっかけに美容に目覚めたという。高野は「日常的にいろいろな美容をやるようになった」という。また仕事を順調に進めるためにも清潔感を保つ美容が欠かせないと感じているという。工事現場などお肌に過酷な環境で働いている男性に対して、不動産管理会社は工事現場にスキンケア用品を試験導入した。流し台に洗顔料を置き、事務所には基礎化粧品を常備している。東急コミュニティーリフォーム事業部工事担当・荒田千尋は「男性でも年齢問わずお肌に関してすごく大切だと思う。イメージの向上、働きやすさの向上もある」と話す。関西大学・谷本奈穂教授は男性美容の広がりについて、“中性的”ではなく“かっこいい”という新たな価値観が広がっていることや、若々しくありたいという若さ信仰が強まっていることが背景にあると指摘している。