駅のロータリーを走る路線バスは、ものすごい長さ。これは、路線バスの2倍近い長さを誇る連接バスで、その名も「タンデムライナー」。運転しているのは、この道18年の東急バスの山口信弘さん(48歳)。運転手不足が深刻化する中でも、“誰もがストレスなく移動できる社会にしたい”とタンデムライナーで走り続けている。山口さんは「実際に人手不足は肌で感じている。あまり人手不足が続くと、この路線の継続も厳しくなってしまうので、一人で多くのお客さまを運べるタンデムライナーは、人手不足の解消につながるのかなと思います」「内輪差が通常のバスと違いますので、大回りするような感覚ですかね。どうしても折れ曲がってしまうと、ミラーと目視だけでは見えない部分があるので、モニターを使って安全を確認しております」と話す。一度に100人以上を乗せることができるタンデムライナーだが、全長が18mにもなるため、現在、運転できるは特別な教習を受けた一握りのドライバーのみ。バスの運転手だった父に憧れて同じバスの世界に飛び込んだ山口さんは、“1人でも多く、より安全に送り届けたい”という思いで地域の足を守り続けている。山口さんは「さらに高齢化社会になってくると思うので、より一層バスの重要性は必要なのかなと。(人手不足は)時間で解決できるわけではないので、タンデムライナーとかで人手不足を多少でも改善できればいいかなと思っています」と話す。今年6月から6台導入したということ。