NHK福島放送局では語り部とともに大学生に向けた出張授業を企画した。出張授業では震災などの記憶を未来に繋げることの意味を語り部と学生が一緒に考える。企画したのは福島放送局の武田健太アナウンサー。4年前から語り部の取材を続け、番組などを制作してきた。去年放送された番組では震災から時が経つにつれて様々な悩みを抱えるようになった東北の語り部たちが他の地域で活動する語り部を訪ね、記憶を伝え続けるヒントを探った。語り部たちは今、どんな悩みに直面しているのかアンケートで尋ねた。すると、東北の語り部と同様に周囲の無関心や仕事との両立、孤独感など様々な悩みがることがわかった。これまで10組の語り部たちが対話し、互いの存在に刺激を受けた。今回、武田アナウンサーが出張授業を企画したのは語り部たちが若い世代に直接伝える場を求めているのに気付いたから。出張授業には2人の語り部が登壇した。