「死」と向き合い始めた若者たち。今、20代~30代の若者の間で、自らの死について考える動きが広がっているそう。渋谷で開かれたのは死をテーマにしたイベント「デスフェス」。死をタブー視せずに語ろうというこのイベントは、今年で3回目で、例年約4000人が訪れているそう。会場では棺に入る入棺体験や、死をテーマに語り合うトークセッションなどが行われていて、重くなりがちなテーマを身近に感じてもらおうという工夫がされている。参加者の中で目立っていたのが若い世代で、「終活は堅苦しいものだと思っていた」とか「震災やコロナの経験が死を考えるきっかけになった」といった声が聞かれた。死を特別なものとして避けるのではなくて、身近な出来事として受け止める姿勢が共通しているよう。イベントを主催した女性は「死はいつ来るか分からないからこそ、誰もが当事者だ」と話す。実際に若いうちから終活を始める人もいる。新宿で開かれていたエンディングノートの講習会では、「もし亡くなったら葬儀をどうして欲しいか」といったテーマについて、意見が交わされていた。主催者は「死について考えたことがあるかどうかで、見える世界が変わる」と話している。28歳で遺言書を書いているという男性を取材した。東日本大震災で家族を失った経験が、死を意識するきっかけになったという。遺言書には財産のことだけではなく、大切な人への感謝の言葉も書かれていた。男性は「終活は死のためではなく、今をどう生きるかを考える行為だ」と話している。専門家は「震災やコロナ禍などを通じて、若い世代が死を身近に感じてきたことが背景にある」と分析している。そして「結論を急がず、自分なりの形で向き合って欲しい」としている。
