自分の眠りに関する感覚が実は間違っている可能性があるという研究結果が14日に発表された。発表したのは、睡眠研究の世界的権威・筑波大学・柳沢正史教授ら。柳沢教授は「自分では十分に眠っていると思っている人でも45％程度が客観的には睡眠不足」と語った。柳沢教授らは421人の被験者から自身の睡眠状態の自己評価や睡眠中の脳波データなどを収集し分析。十分に眠っていると回答した人のうち45％の人は実際の睡眠時間が短かったり、日中の眠気を感じていたりして睡眠不足が疑われた。柳沢教授は「自身の睡眠時間を過剰評価している傾向がある」と述べた。寝不足大国といわれて久しい日本。各国の睡眠時間を比較した世界睡眠時間ランキングでは、33か国中最下位。1位の南アフリカよりも2時間近く短くなっている。1960年代高度経済成長期のサラリーマンたちは通勤ラッシュにもまれながら猛烈に仕事に取り組む毎日を送っていた。しかし当時と比べても今の日本人の睡眠時間は1時間近く減っているという。