金融引き締めの長期化懸念が和らぎ、米10年債金利が低下してきている。景気減速を示唆する経済指標が増えてきたことでマーケットが金融引き締め策のピークアウトという期待を折り込み始めている。高金利下で敬遠されていた高配当利回り銘柄が見直されつつある。特に注目している銘柄は通信大手のベライゾン・コミュニケーションズで、新加入者獲得に乗り出している。7~9月期の契約数は電話・インターネット共に純増。今後も上乗せを狙うとしている。高い配当利回りに加えて収益の改善基調も改めて注目される可能性がある。石油・天然ガスの開発を手掛けるダイヤモンドバック・エナジーにも注目していて、収益性の指標となるEBITDAマージンは直近8四半期平均で高い収益性を維持している。ESGの観点で敬遠されがちなたばこメーカーなどが上位になる傾向があり、銘柄選定の際には個別企業の事業内容を吟味することが重要とされている。