今回の補欠選挙に関して、自民党内ではこの保守王国、島根での敗北に危機感が広がっている。党内からはこのように政治とカネの問題による逆風で劣勢とはいわれていたが、想像以上に厳しい結果だという声が出ている。また、公明党からはこちら、もはや政治資金規正法の抜本的な改正を成し遂げる以外に道はないという指摘も出ている。政府与党としては今の国会で野党の協力も得て、法改正を実現し、信頼回復につなげたい考え。一方の立憲民主党だが、いわば野党統一候補としての今回の勝利に手応えを感じている。立憲民主党は次の衆議院選挙に向けて、ほかの野党に粘り強く連携を働きかけるとともに、岸田総理のもとでの解散、これを迫る方針。今後の政権運営つにいて。補欠選挙は、現時点での岸田政権に対する評価ともいえますので、政権にとってダメージになることは避けられないと思う。実際、自民党の中堅若手からは、政治資金問題でリーダーシップを発揮できていない責任は大きいと、岸田総理に矛先を向ける声も聞かれる。一方で、政権幹部を中心に党全体の問題で岸田総理の責任には直結しないという意見も出ており、直ちに政局になる可能性は高くないと思う。また今の国会での衆議院の解散は難しくなったという見方も広がっており、岸田総理は党内情勢を見極めながら秋の総裁選挙への対応と解散戦略を検討していくことになる。