東京・港区六本木で開かれた写真展。震災前の能登の風景や、そこに暮らす人々の生活。さらに、被災直後を撮った作品が、50点展示されている。写真を撮ったのは、震度6強が襲った石川県珠洲市出身の写真家・松田咲香さん。松田さんの自宅は全壊、直後に押し寄せた津波に、カメラや撮りためていた写真データはのまれた。3月、松田さんは震災で壊れたパソコンなどのデータ復旧を請け負うために、東京から来ていた企業と出会う。復元の現場でハードディスクを耳にあて、音を確認し、物理的な故障があるかを調べる。10万枚ほどあった写真データのうち、およそ6万枚が復元された。通常、データ復旧には数十万円ほどの費用がかかるが、今回は復興支援として無料で行われた。