1歳10ヶ月のライオン・クレイ。去年10月、愛媛県のとべ動物園からライオンがいない札幌市の円山動物園にやってきた。オス・メス1対の展示を目指して旭山動物園から迎えたメスのイトとともに飼育されていたクレイだが、飼育員がある異変に気付いた。オス特有のたてがみが伸びず、排尿のしかたもオスらしくない。これはまさかと思い北海道大学で遺伝子検査を行なった結果、メスだったことが判明。なぜ性別を間違えたのか。クレイが生まれたのは2022年5月5日こどもの日。クレイの母親が出産後体調を崩したため生後3週間ほどで人工保育に切り替えられた。クレイがオスとされたのは生後20日のこと。獣医師とスタッフが目視と触診で性別確認を行なったところ、生殖器の特徴からオスと判断された。成長した現在のクレイを見てみるとたしかに尻尾の下に膨らみがある。生殖器に見えなくもないが、ただの毛のかたまりだったという。とべ動物園は円山動物園とクレイのファンに「深くお詫び申し上げます」と謝罪。今後性別確認を複数回行うことで再発防止につなげるとした。クレイは暖かくなったころ、ふるさと・とべ動物園へと戻る予定だ。