森友学園に関する文書の開示を求めてきた赤木俊夫さんの妻・雅子さん。夫はなぜ自殺しなければならなかったのか?真相を知りたいと裁判を続けてきた。今月4日に財務省が開示したのは2013年6月~2016年6月までの内部文書。森友学園側が国有地について問い合わせをはじめてから8億円あまり値引きされ売却されるまでの記録。国有地売却の窓口となっているのは財務省の出先機関である各地の財務局。国はこれまで近畿財務局と学園側とのやりとりの記録を主に公表してきた。しかし今回、財務省本省との間で交わされたメールや電話の内容がはじめて明らかになった。国有地をめぐる異例の取引は国の内部でどう議論され進められたのか詳細が見えてきた。当初、学園側は国有地の貸し付けを要望していた。それに対し、本省と近畿財務局が電話で対応を協議した2014年3月24日の記録では学園側の要求に否定的な考えをもっていたことが分かる。3週間後の4月15日、近畿財務局は学園側に対し貸付の契約はできないと直接伝えていた。ところがその2か月後、協力すると対応は一変。近畿財務局に対し、財務省が取り引きを進めるよう主導していた実態が開示文書で見えてきた。取り引きを早く進めるよう促す本省の発言もあった。この電話の半年後、2015年5月29日、学園側が将来的に買い取る条件で国有地を貸し付ける契約が結ばれた。貸し付け期間は10年間という特例的な対応だった。阪口徳雄弁護士はこれらの文書がもっと早く開示されていれば問題の検証のあり方が変わっていたはずだという。
財務省本省はなぜ異例の取引を主導したのか?貸し付けを断られたあと、森友学園の理事長・籠池氏が「神風が吹いた」と表現した出来事があった。2014年4月28日、籠池氏が近畿財務局を訪れた日。財務局の担当者に小学校の名誉校長となる昭恵氏と国有地の前で撮影した3ショットの写真を見せた籠池氏。昭恵氏からいい土地ですから前に進めてくださいという言葉をもらったと伝えていた。この日の出来事はのちに改ざんされた決裁文書にも記されている。しかし、今回開示された文書にはこの4月28日の記録はなかった。開示された文書には1~380までの通し番号が時系列でふられている。ところが、調べてみると75個の番号が欠落、中でも46~49番までは連続して抜け落ちていた。この欠落した番号の文書が作成されたとみられるのは2014年4月中旬から5月中旬までの期間。籠池氏が昭恵氏とともに撮影した写真を近畿財務局に示した時期と重なっている。
財務省本省はなぜ異例の取引を主導したのか?貸し付けを断られたあと、森友学園の理事長・籠池氏が「神風が吹いた」と表現した出来事があった。2014年4月28日、籠池氏が近畿財務局を訪れた日。財務局の担当者に小学校の名誉校長となる昭恵氏と国有地の前で撮影した3ショットの写真を見せた籠池氏。昭恵氏からいい土地ですから前に進めてくださいという言葉をもらったと伝えていた。この日の出来事はのちに改ざんされた決裁文書にも記されている。しかし、今回開示された文書にはこの4月28日の記録はなかった。開示された文書には1~380までの通し番号が時系列でふられている。ところが、調べてみると75個の番号が欠落、中でも46~49番までは連続して抜け落ちていた。この欠落した番号の文書が作成されたとみられるのは2014年4月中旬から5月中旬までの期間。籠池氏が昭恵氏とともに撮影した写真を近畿財務局に示した時期と重なっている。