小林製薬の紅麹の成分を含むサプリ。原料の製造設備から青カビが検出されるなど健康被害が大きな問題に。国も制度の見直しに乗り出している。紅麹問題をきっかけに注目される健康食品。一方で、新たな課題も。通販サイトやSNSの広告を参考に購入することも多いと思うが、その表示に問題があると見られるものも見つかった。健康食品の表示について考える。今回、取材班は食品の表示などに詳しい元消費者庁調査官で弁護士の渡辺大祐さんと共に、健康食品の表示などを独自に調査した。渡辺さんが問題となる可能性があると指摘したポイントを、あるサプリメントの広告の一部を再現したもので解説。渡辺さんと共に調べた40商品のうち11商品で問題となる可能性があることが分かった。渡辺大祐さんは「やや誇張した”攻めた”表現のほうが訴求力があり売れてしまう」などと説明した。こうした広告が多いのには制度上の課題もある。そもそも健康食品と銘打ったものは、さまざまあるが、このうち国が制度を定めて機能性が表示されているものは3種類ある。特定保健用食品いわゆるトクホ、ビタミンなどの特定の栄養成分の機能を表示する栄養機能食品と機能性表示食品。トクホは、有効性や安全性に加えパッケージのデザインなどについても国が審査。機能性表示食品は、表示などに企業が科学的な根拠を示して国に届け出るもので、表示などに国の審査はなく企業の判断に任されている。また、この3つに当てはまらない、そのほかの健康食品もたくさん販売されている。