中国の首都北京で起きた天安門事件から、きょうで35年となる。1989年6月4日、民主化を求めて北京の天安門広場や周辺に集まった学生や市民に軍が発砲するなどし、犠牲者の数は、中国政府が発表した319人をはるかに上回るという指摘もある。犠牲者の遺族で作るグループ「天安門の母」は、ことしも114人の連名で、犠牲者の名前と人数の公表や遺族への賠償などを中国政府に求める声明を公開した。しかし、中国国内では、事件を公に語ることはタブー視されていて、この声明も閲覧が制限され、一般の国民が目にすることはない。中国政府は“当時の学生らの動きは「動乱」だ”と結論づけ、事件の真相究明を求める声に神経をとがらせている。都内では昨夜、日本の人権団体のメンバーのほか、日本に住む中国や香港出身の人たちが集まり、事件の犠牲者を追悼した。