アメリカ大統領選挙に向けて4年ぶりの直接対決となったテレビ討論会で、アメリカのバイデン氏は苦戦し、民主党は完全なパニック状態になった。討論会から一夜明け、トランプ氏は、自信をのぞかせた。一方、撤退論まで出てきたバイデン大統領が集会で誓ったのは、巻き返しへの決意だった。今回の討論会をアメリカ政治に詳しい慶應大学の渡邉靖教授は、『今回の選挙の特徴は、2人の候補が非常に不人気ということ、”どちらが良いか”よりも、”どちらがましか”という話になる』と指摘している。討論会後のCNNテレビが行った調査で、トランプ氏67%、バイデン氏33%とWスコアとなった。バイデン陣営は、撤退に関する議論は一切ないと否定している。しかし、渡邉教授は、『バイデン氏は厳しい状況にあるとして、今後民主党内からも「交代論」が出る可能性もある』と指摘している。しかし、選挙まで4か月あるので、『”これでもう敗北決定”とか”ほぼトラ”とかそこまで言い切れない』と語った。民主党が候補者を変えるには、大統領自らが撤退を決断しなければならない。いまのところ、そのような気配はない。一方、トランプ氏は、先月有罪の評決を受け、来月11日に量刑が決まるとしてこれが有権者がどう判断するかが当面の焦点だとしている。