気象庁によると、神奈川県の箱根山では芦ノ湖南部付近を震源とする地震が昨日までに69回に上っている。10年前に噴火が発生した大涌谷付近では地震の増加はみられず、周辺も含め地殻変動などの観測データに特段の変化はないという。神奈川県温泉地学研究所の萬年一剛研究課長は、火山ガスなどの状況に大きな変化がないほか、一連の地震の波形・分布の特徴などから火山活動との関連は薄く、断層運動による地震ではないかとしている。気象庁は活火山であることに留意を示す噴火警戒レベル1を継続したうえで、今後の火山活動の推移に注意するよう呼びかけている。