先月上旬、愛知・常滑市で開かれていた産業用ロボットの展示会に出展した企業「Mujin」は、ネクストユニコーンの筆頭格ともいえる超有力企業で企業価値1186億円で、NEXTユニコーン調査で上位8位にランクイン。Mujinのシステムの特徴はティーチングレス、動き方を詳細に教える必要がない点。天井に設置した3Dのカメラでロボットの動きを撮影し、それをリアルタイムで画面に映し出しトラブルにも臨機応変に対応する。ただ、いわゆるAI人工知能とは違うシステムで、ChatGPTに代表されるAIは人間の複雑な脳の仕組みを模倣して作られているため説明できない動きをすることがあるが、一方、Mujinの機械知能は用途を限定した場ではスピードや正確性で人工知能を大きく上回る。この機械知能の性能が評価され、売上高は100億円台にも迫るとみられている。Mujinの創業は2011年で、従業員数は海外支社を含めて約400人。Mujinのエンジニアはスタンフォード大学やマサチューセッツ工科大学、東大など一流大学卒が多くを占める。優秀なエンジニアたちを世界中から引きつけている理由が、最大のパートナーの存在のMujinCTO・デアンコウ・ロセン。Mujinはこのロセンとの偶然の出会いから始まった。米国企業ではライバルも増えている中で、人間がクリエイティブな仕事に集中してもらうために自動化を促進することを、Mujin の目標としている。