2月、アトリエに浄瑠璃人形が持ち込まれ、もう一つの作品が作られていた。それを思いついたきっかけは絵の女性しか乗っていない船の縁の部分に何故か男物の羽織が描かれていた。森村さんはなにか想起させると答えたが、傾城恋飛脚 新口村の段は罪を犯した男と遊女の逃避行の物語。道中、父との別れを交わす家族の物語。森村さんは舟の上で実際に人形を使って物語を演じてみようと考えた。人間国宝の人形使いの桐竹勘十郎さんに演技の指導をうけて、人形使いになりきった。舟の縁に掛かった男物の羽織は、男の父親の羽織と見立てた。
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