浮体式洋上風力とは海に風車を浮かべる再生可能エネルギーの最新技術。五島では風車を8基並べたウィンドファームを作ることを目指している。完成すれば五島市の再エネ率は約80%まで引き上がる。この巨大プロジェクトを率いるのが東京に本社を置く大手建設会社・戸田建設の野又政宏さん。浮体式は太いチェーンでしっかり固定されており、地震や台風などの災害にも強く、台風の通り道でありながら一度も倒れたことはないという。水深が深くても設置できるため、遠浅の海が少ない日本に合った技術とのこと。浮体式が生み出すことができるエネルギー量は莫大で、試算では国内の総電力量の2.4倍にも相当する。こうした日本初の浮体式洋上風力のプロジェクトは14年前に五島で始まった。そこには島の人たちが地域の力で繋いだ奇跡のバトンリレーがあった。