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「海洋研究開発機構」 のテレビ露出情報

去年11月、静岡市清水港。地震に関係する、ある現象を調べるための航海が始まろうとしていた。国の研究機関、海洋研究開発機構が所有する探査船「ちきゅう」。地震の調査を前に今回、特別に船内の撮影が許された。準備が進む船内を案内するのは、このプロジェクトを率いる海洋研究開発機構海域地震火山部門・荒木英一郎さん。地震の観測装置を埋め込むため高さおよそ70メートルのやぐらを使って海底を掘り進めていく。ゆっくりすべり。海底の下で起こるこの現象を観測することが、このプロジェクトの目的。日本周辺では、海のプレートが陸のプレートに向かって沈み込んでいる。陸のプレートは海のプレートに引きずり込まれ、ひずみがたまる。これが限界に達すると、急激に跳ね上がり振動を起こす。これが、海溝型の地震の原理。一方、ゆっくりすべりは引きずり込まれていた陸のプレートがゆっくりと滑るようにしてずれ動く。私たちが揺れを感じることもない地殻変動だが、巨大地震の予測につながるのではないかと考えられている。探査船が向かうのは紀伊水道の沖合、南海トラフ地震の震源域。水深2650メートルの海底から、500メートルドリルで掘り進め、観測装置を陸側のプレート内に埋め込む。装置には荒木が開発した光ファイバーひずみ計が入っている。地下の動きを測るもので過去最高の観測精度を誇っている。10億分の1メートルの僅かな動きも検知できる。ほかにも水の動きを観測するための水圧計を設置。さまざまなデータで地下の動きを捉えようとしている。出港からおよそ2週間後。無事、紀伊水道沖で観測装置の設置に成功。南海トラフ巨大地震の予測につながる新たな一歩。
ゆっくりすべりは、25年ほど前から研究者の間で注目されるようになった。2011年の東日本大震災の直前にも発生していたと考えられている。地震のメカニズムに詳しい東京大学の井出哲教授も、ゆっくりすべりと巨大地震には関連性があると見ており「いきなりドカーンと地震は始まれない、そういうことも分かってきているので、その準備プロセスは、ゆっくりとしたすべり運動だろう」とコメント。実は、ゆっくりすべりは日本全国で起こっている。千葉県東方沖の付近では、ゆっくりすべりを伴う地震が多発していて、この現象はおおよそ5年前後の間隔で起きている。ゆっくりすべりと地震がセットで起きるパターンもあれば、そうでないパターンもある。日本で最初にゆっくりすべりが発見されたのは、愛媛県と大分県の間にある豊後水道。ゆっくりすべりは海だけではなく内陸型の地震でも関連性が指摘されている。能登半島の地震の研究を続ける京都大学防災研究所・西村卓也教授は、ある仮説を立てている。西村教授は「断層はもともと摩擦力で止まってるが、その中に流体とか水があると滑りやすくなる。そこで、ゆっくりすべりみたいなものを誘発したのではないか」。能登半島地震のメカニズム。流体が入ったことで、地下の断層がゆっくり滑り、群発地震を引き起こす。さらに流体の量が増えるにつれて、広い範囲でゆっくりすべりが誘発された。これが去年5月の地震につながり、最終的にはことし1月1日の地震の発生にも影響を与えた。ゆっくりすべりの正体を捕まえることはできるのか。紀伊水道沖の観測点の設置から、まもなく半年。今週、海洋研究開発機構の荒木さんのもとを尋ねると、リアルタイムの観測データが届いていた。一部はすでに気象庁などに提供されている。観測点は、今回設置した紀伊水道沖以外に、熊野灘にも3か所ある。南海トラフ地震の震源域は広いため今後は四国沖、日向灘にも観測網を広げる方針。

他にもこんな番組で紹介されています…

2024年11月17日放送 10:05 - 10:50 NHK総合
明日をまもるナビ(明日をまもるナビ)
海洋熱波とは海面水温が極端に高い状態が一定期間続く現象。日本の猛暑にも深く関わっている。海洋熱波により下層雲が減少し、ますます海水温が上昇。水蒸気の温室効果により北日本で猛暑となった。海洋熱波の原因として、南方から流れ込む黒潮の極端な北上と停滞がある。

2024年9月5日放送 16:00 - 16:05 NHK総合
ニュース・気象情報(ニュース・気象情報)
東日本大震災を引き起こした巨大地震の震源域では震災の1年後にJAMSTEC(海洋研究開発機構)の探査船「ちきゅう」を使った大規模な掘削調査が行われ、地震でずれ動いた断層の場所などが分かっている。今回の「ちきゅう」を使った2度目の調査は日本など10か国の研究者による共同研究チームが行い、前回の調査と比較することで震源域の地質の状況の変化や巨大地震が発生したメカ[…続きを読む]

2024年9月2日放送 14:05 - 14:50 NHK総合
列島ニュース日めくりカレンダー
平成17年のこの日、地球の深部を調べる地球深部探査船「ちきゅう」が公開された。船の中央部に約70mのやぐらが立ち、海底の下7000mまで掘り進むことができる。東日本大震災の翌年には世界10カ国の専門家が「ちきゅう」で震源域の調査を行った。水深約6900mから海底を掘削し、地震の時に発生した摩擦熱で断層の中の水が膨張し、滑りやすくなっていたことを突き止めるなど[…続きを読む]

2024年8月30日放送 22:00 - 22:54 テレビ東京
ガイアの夜明け令和のゴールドラッシュ 〜黄金の国よ再び~
東京・青ヶ島。2021年からは大規模な金の回収試験が行われてきた。海洋研究開発機構とIHIが共同で研究。課題はコスト。採掘までに莫大なコストが掛かり、現時点では採算が合わない。IHIの担当者・福島さんは東京大学で半導体を研究。このプロジェクトも1人でスタートさせた。自ら開発した「ラン藻シート」など活用。海水の金が凝縮して吸着される効果。

2024年8月24日放送 22:00 - 22:55 NHK総合
NHKスペシャル(NHKスペシャル)
中村尚教授らの研究グループは海洋熱波が猛暑をもたらす仕組みに関する論文を発表した。北日本の海では夏場でも海水温が比較的冷たい状態にあり、下層雲という低い雲、霧が発生する。下層雲は天然の日除けを果たすが、海洋熱波が起きると下層雲が減少し、海水温の上昇につながる。23年は北日本で海洋熱波が起きたが、今年はより広範囲だという。海洋研究開発機構の美山透氏は黒潮の異変[…続きを読む]

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