先月山北町の共和地区に700年前から伝わる「お峰入り」が6年ぶりに披露された。男性88人が山伏や天狗などに扮して練り歩く。山岳信仰をもとにした踊りで、去年11月にユネスコ無形文化遺産に登録された。山間にある共和地区は人口約150人。人口減少が進み踊りの担い手不足が深刻だ。今年1月にあった保存会の会合では、今回は参加できないという声が相次いだ。そこで頼ったのは県外から移住してきた人達。20~40代の6人が花形の棒踊りを担う。12年前に千葉から移住し、地元の木工などを売っている池谷さんは、お峰入りに参加するのは初めてだという。棒踊りで難しいのは全員で動きを揃えること。地元の人から厳しい指摘もありながら迎えた本番。練習した足の運びは見事に揃った。このお峰入りは世界遺産の登録を記念し、来年2月海老名市で開かれる県のイベントでも披露されるという。