自民党・石破新総裁は新執行部の発足と、来月1日の組閣に向けて、党の役員と閣僚の人選を進めている。これまでに新しい幹事長に森山裕総務会長を起用する意向を固めた。石破新総裁としては、豊富な政治経験や幅広い人脈を持つ森山氏を起用することで、政策の推進を図るとともに挙党態勢を構築するねらいがあるものと見られる。また林芳正官房長官を続投させる意向を固めた。林氏は今回の総裁選挙の1回目の投票で4位の票を獲得した。さらに総裁選挙で最も多い議員票を獲得して3位につけた小泉進次郎氏を、党の選挙対策委員長に起用する方針。このほか石破新総裁は総裁選挙で争った加藤元官房長官と、石破陣営の幹部を務めた岩屋元防衛大臣を党の要職か閣僚で起用したいとしている。また自らの側近の赤澤財務副大臣を閣僚に、青木一彦参議院議員を政府の要職で起用することを検討している。石破新総裁は連立を組む公明党の党大会に出席した。公明党では15年ぶりに代表が交代。任期満了で退任した山口代表の後任に、これまで幹事長を務めていた石井啓一氏が正式に就任した。石井新代表は「最優先の課題は政治への信頼回復。引き続き連立政権の一翼を担い不断の政治改革、国民本位の政策実現に総力を挙げる決意」、石破新総裁は「ともに助け合い日本のため政権を維持するため全身全霊を尽くす」とコメント。立憲民主党・野田代表は、石破新総裁について「しっかり対峙したい。(次の衆院選で)自公(自民党、公明党)の過半数割れを目指していく」。その上で、石破氏が国会論戦を経たうえで、できるだけ早く衆議院の解散総選挙に踏み切りたいとしていることについては「国民に信を問う判断材料はもっと丁寧な議論があってからだ」とコメント。