重見さんは「グラフを見るとCPIのコアインフレ率は3.3%程度で4カ月連続の勾配となっている。PCEコアインフレ率は2.7%程度で6カ月連続で横ばいになっている状態なので、インフレ率は鈍化の兆しが見えない状況にある。他方でFRBのパウエル議長は経済の堅調さについては9月の利下げ開示指示に考えたよりも堅調だと認めているが、インフレ率については鈍化がまだ続いていると間違いを認めていない気がする。パウエル議長は今までも物価見通しを間違ってきたトラックレコードがあるので、そろそろ現状のインフレ率を直視すべきだと思う。仮に認めると追加利下げが正当化出来なくなるので、最終的に認めるのはインフレ懸念で市場金利が上がってからだと考えている。」などと述べた。安田さんは「私も米国CPIに注目しているが、いま市場では12月のFOMCでの追加利下げが織り込まれている状況で利下げ期待が米株の強さの一因でもあるのかなと思う。したがって予想を大幅に上回り利下げ観測に水を差すような結果となると米国株の調整要因にもなりうると見ている。反対にサプライズがない結果となればインフレ沈静化と米国景気の好調さを改めて確認できる材料として捉えられると思っていて、米国一強の構図を固める材料として意識されると見ている。現在アトランタ連銀が算出している米国の実質DGP成長率のリアルタイム推計値である「GDPNow」は3.3%成長となっているので、インフレ再燃さえ見えてこなければ株式市場にとっては心地の良い環境と捉えられるのではと思う。」などと述べた。