物価高の波は地域で愛される町の寿司店をも飲み込もうとしていた。常連客たちの絶大な支持を受け、順調そうにも見える東京・八王子市内の寿司店「淳ちゃん寿司」だが、仕入れ値の高騰に悲鳴を上げていた。例えばランチタイムの看板メニュー「特上握り12貫」を見ると、ウニの仕入れ値は去年に比べ1.5倍、イクラは4倍にも高騰。このセットには本来ホタテが入るが、高くて買えず赤貝になっていた。もう一つの看板メニュー「海鮮丼スペシャル」も13種類のネタのうち8つが去年と比べ値上がりしているという。さらに原油高の影響を受け、光熱費や持ち帰り容器も高騰。ビールサーバーのガスボンベの費用まで2倍になっている。今、お寿司を取り巻く環境は厳しさを増している。東京商工リサーチの調査によると、去年1年で倒産や廃業・休業をしたすし店経営企業は172件と近年では突出した形に。この調査はあくまでも企業が対象で、町の寿司店にとってはさらに厳しい状況だという。なんとか値上げをせずにお客さんの喜ぶ顔が見たいと、大将は店の備品を切り詰めるのはもちろん、できる努力は全てすると話すが、「ノリだけではのり越えられない」と話した。
住所: 東京都八王子市緑町291-5
