地震防災などが専門で地盤の特性にも詳しい千葉大学名誉教授・中井正一さんと伝えていく。地盤の揺れやすさマップを紹介。軟弱地盤の広がっているエリアの特徴は大きな川が山地から土砂を運んできて堆積してできた地盤になり、新しくできた地盤は軟らかい性質がありそれが、分厚く堆積していることになる。大河川の周辺は軟弱地盤が分厚く堆積しているが、それから離れたところ周囲からは小高くなっておりしかも地盤が硬いという特徴がある。ただ台地でしっかりした地盤でも谷間のところに軟弱地盤があり注意が必要。能登半島地震では軟弱地盤によってビルなどの杭が損壊する被害が確認された。特に、こういう被害が多いのは2001年に建築基準法が改定されており、それ以前は杭基礎は耐震設計の対象ではなかった。古いビルは特に注意が必要。建物に被害を与えるというのは揺れだけではない。能登半島地震の際、新潟市では広い範囲で液状化が発生し多くの住宅が被害を受けた。
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