1931年の満州事変によって日本は、中国東北部を占領し満州国とした。国策により、多くの人たちが開拓団として日本から送り込まれた。少女時代の戦争の記憶をノンフィクション作家・澤地久枝さんは本「14歳満州開拓村からの帰還」(集英社新書より)につづっている。澤地さんは「戦中は軍国少女だった」「時代というものは」怖いと思う」などと振り返った。当時は終戦間際、ソ連が満州に侵攻するころには通っていた学校は、野戦病院になっていた。食事担当を命じられた澤地さんは、おむすびを作って各病室に配った。そして8月15日、終戦の日、吉林の神社で野戦病院の解散を告げられた。