OECDの各国の賃金比較では、日本は、38カ国中25位で、OECD平均よりも低くなっている。1人あたりの実質賃金は、1999年を100とした場合、イギリスやアメリカなどは上昇しているが、日本は、マイナス2%となっている。日本は、従業員1人あたりの付加価値額「労働生産性」が95年ぐらいを境に横ばいになっている。中小企業従事者数の割合がアメリカなどに比べて高く、中小企業は、非効率な経営になりがちで、収益が生み出せないことが、賃金上昇につながらない要因の一つとされているという。日本の非正規雇用者は、1984年には15%だったが、2023年には37%となっている。非正規雇用の賃金は、正規雇用に比べ、約110万円、32%低くなっている。豊永は、企業が雇用の調整コストとして、正社員よりも非正規を雇いたがるという傾向がバブル崩壊後からずっと続いているほか、非正規雇用を増やしているサービス業が主流になってきたことも、非正規雇用が増えた背景にあるなどと話した。転職のしやすさが十分でないという指摘もあり、転職ができなければ、人の付加価値が高まっていかない。雇用の流動化が進めば、賃金の上昇に繋がっていくという。専門家は、中小企業の再編などを行うことで、労働生産性を上げること、雇用慣行を見直して、JOB型雇用を促進することが賃上げに必要だとしている。