岩手県の陸前高田市には大切な人を失った遺族の悲しみに寄り添い続けてきた漂流ポストがある。東日本大震災で亡くなった大切な人に伝えたいものを抱えていたり、悲しみを打ち明けることができない遺族は多くおり、届いた手紙の一部は閲覧することが出来る。震災の3年後に設置され、これまで1000通以上の手紙が届いた。この場所を立ち上げたのが陸前高田市で喫茶店を営んでいた赤川勇治さん。10年間管理人として手紙の一つ一つに目を通し、大切に保管してきた。しかし、去年の春に母親の介護の為管理人を退くことを決めた。そこで声をかけてくれたのが陸前高田市にある慈恩寺。シンボルだった赤いポストも移設され、今は前の代の住職が手紙を受け取り続けている。