10年前、地震の揺れで大きな被害を受けた熊本城。石垣は全体の3割が崩れたり膨らんだりするなどの被害を受けた。積み直しが必要な石の数は10万個。この10年で積み直すことができたのは7%に留まっている。復旧完了予定は2052年度。工事が長期に渡る中、職人育成の必要に迫られている。こうした中、地元・熊本から職人となった人がいる。東龍弦さんは石垣の復旧作業に当たる石工の1人。地震当時、高校に入学したばかりだった。熊本城の被害の大きさに衝撃を受けた。高校卒業後、一旦は別の仕事に就いたが、熊本城の復旧作業に携わりたいと2年前に石垣のスペシャリストが揃う会社の門を叩いた。“10年経って一人前”の石工の世界ではまだ駆け出しだが、ベテランに指導を受けながら日々作業に当たっている。石垣の一番外側に置かれる重さ200キロ~1トン超の築石。数人がかりで決まった位置に一つずつ積んでいく。ただ、数ミリでもずれが積み重なると最終的にずれが大きくなり元通りにすることが難しくなる。何度も角度などを確認しながら慎重に置く位置を決めていく。こうした緻密な作業を繰り返さなければならないため、積むことができる石は1日平均6個ほど。東さんが任されている作業もある。築石と築石の間に間詰石と呼ばれる石を詰める工程。石垣を補強するための大事な作業。自ら石を選んだ上で様々な形の隙間に合うように石を加工する必要がある。石垣の復旧までは20年以上。東さんは毎日経験を一つずつ積み上げながら地元のシンボルの復旧の完了を見届けたいと考えている。「立派な石工さんになれるように頑張っていきたいと思います」と話した。
住所: 熊本県熊本市本丸1-1
URL: http://www.manyou-kumamoto.jp/castle/
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