熊本市電では去年、走行中にドアが突然開いたり、赤信号を見落として交差点に進入したりするなどトラブルが計16件起き、大みそかには脱線事故も起こした。熊本市交通局は、安全対策を専門とする新たな部署を設置して安全教育を強化している。今日は、安全意識を高めてもらおうと、JR九州熊本支社安全推進室の担当課長を招いて、運転士や車掌などを対象に研修会を開いた。講師のJR九州・中島正太さんはかつて運転士だったころの経験として「お客さんが自分の列車に乗ることは二度とないかもしれないと常に意識していい運転をしようと心がけていた」と話した。また、信号の指さし確認の意義として、より正確に状況を確認できるため、安全対策として最も有効だと説明した。そのうえで「われわれ運転士の仕事はファインプレーとかホームランを打つことが大事ではない。プロとしてエラーをいかに少なくするかが大切」と話した。