さらに住まいの再建に大きな負担がのしかかることも見えてきた。熊本地震で住んでいたマンションが被災した奥田俊夫さんは、修繕費に関わる問題に直面した。外壁のヒビや渡り廊下の破損など、複数の被害が出たが、自治体のり災証明では一部損壊とされた。奥田さんたち住民は今後への影響を懸念し修繕工事を依頼したところ、提示された見積もりは1億2000万円にのぼった。このマンションの場合、地震保険から支払われるのは750万円に留まった。修繕積立金を充てても8600万円ほどが不足した。奥田さんは、何もない時にきついけど資金をためていくのは必要かもしれません、と話していた。
住まいの復旧にあたって、マンションならではの難しさに直面したのは、熊本・南阿蘇村に転居を余儀なくされた70代夫婦。終の棲家にと購入したマンションが地震で被害を受けた。1階部分が激しく損壊し、全壊と判定。約4000万円のローンを支払い終えた直後だった。大きな被害を受けたマンションの復旧工事は4分の3以上の合意で工事が可能。一方で賛成しない所有者は部屋の買い取りを請求することが出来る。この権利を一部の人達が行使して裁判を起こした。更にマンションの被害が当初の見込みより大きいことも判明し解体を決断。夫婦は老後を見越した資産を失うことになった。
住まいの復旧にあたって、マンションならではの難しさに直面したのは、熊本・南阿蘇村に転居を余儀なくされた70代夫婦。終の棲家にと購入したマンションが地震で被害を受けた。1階部分が激しく損壊し、全壊と判定。約4000万円のローンを支払い終えた直後だった。大きな被害を受けたマンションの復旧工事は4分の3以上の合意で工事が可能。一方で賛成しない所有者は部屋の買い取りを請求することが出来る。この権利を一部の人達が行使して裁判を起こした。更にマンションの被害が当初の見込みより大きいことも判明し解体を決断。夫婦は老後を見越した資産を失うことになった。