川底でじっと静かに身を潜めている生き物は手足が短く少年が書いた絵によく似た形をしている。その正体は世界最大の両生類「オオサンショウウオ」。全長は最大で1.5m。西日本の一部に生息し、国の特別天然記念物に指定されている絶滅危惧種。数千年前の祖先の特徴を今に残す生きた化石と言われている。中でも熊野に暮らす個体は研究者たちが注目する貴重な存在だという。オオサンショウウオに詳しい岸田教授に話を聞くと、近年中国から持ち込まれた種類と交わり、昔から日本にいる純粋なオオサンショウウオが少なくなってきているという。しかし熊野では日本固有のオオサンショウウオが今も生き続けているという。さらに調査隊は激レアの泳ぐ姿を撮影することに成功。オオサンショウウオは短い手足は使わず尻尾と体をくねらせて泳ぐ。オオサンショウウオは夜行性で、日中にダイナミックに泳ぐ姿が撮影できるのは非常に珍しい。古来より人を丸呑みするという言い伝えもあるが、実は大人しい性格のためこちらから手出ししない限り噛みついてくることはないという。今ではその愛らしい姿をいかしたオリジナルグッズも大人気。街のシンボルとして地元の人たちに愛されている。
