今から69年前に行われたコルティナダンペッツォ五輪に日本から出場したのが当時24歳の猪谷千春。猪谷はこの日快調の波に乗ってよく健闘。堂々第2位に入賞し冬のオリンピックで日本選手初のメダリストとなり、この4年前のオスロ大会にも出場した猪谷にとってメダル獲得は悲願だった。猪谷さんは、93歳になった今でも雪山に入り後輩たちの育成に携わっている。現役引退後はIOC(国際オリンピック委員会)の副会長を務めるなど競技の発展に尽くしてきた。猪谷さんの快挙を皮切りに数々のメダリストを生み出してきた日本のスキー界。ただ、アルペン種目では猪谷さん以来、ずっとメダルを獲得できていない。後進たちの活躍を願って猪谷さんは来年現地を訪れることにしている。