琉球王国時代の王の肖像画「御後絵」。太平洋戦争末期の沖縄戦で流出したが、去年、米国で見つかり、ことし3月、沖縄県に返還された。15世紀からおよそ450年続いた琉球王国の歴史を知る手がかりになると期待されている。戦前に旧王家・尚家の邸宅に出入りしていた真栄平房敬さんは沖縄戦で米国軍が首里に迫りつつある中、御後絵などの宝物を岩陰などに避難させたと生前、証言していた。御後絵にも描かれた琉球王国時代の王冠。現存する唯一の王冠など琉球王国の王に関わる文化財は国宝に指定されている。返還された御後絵の中には傷みが激しく、きのうは実物大の写真のみが公開されたものもある。沖縄県は顔料などを分析し、修復に向けた検討も進めることにしている。